日本でつくられる大豆関連商品の
根幹を支える仕事
日本国内で生産される大豆だけでは国内需要を満たすことができないので、 海外より原料を調達することで日本の大豆関連商品の根幹を支えています。食品用大豆は米国およびカナダからIPハンドリング(※)された大豆を調達〜販売、顧客(食品メーカー様の工場)に納品まで行っています。私たちが輸入した原料は皆さんが日々食べている豆腐、納豆、味噌、豆乳、醤油などに使われています。商品ラベルを見ると原料の原産地が記載されていると思いますので、よかったら確認してみてください。
(※)IPハンドリング:遺伝子組換え農作物と非遺伝子組換え農作物を生産・流通及び加工の各段階で混入が起こらないよう管理し、そのことが書類などにより証明されていることを指す。
数多くの原料素材を取り扱う調達力
私は中途入社ですが、入社の決め手は手広い原料を取り扱っていること、大手資本であること、そして人です。手広い原料を取り扱うことで会社として様々な顧客とお付き合いがありますし、業界によってもカラーが違いますし、リスク分散(例えば大豆だけ取り扱いだと大豆が天候要因で全世界的に不作になってしまうと会社として厳しい状況になる)になると考えていました。大手資本は福利厚生などがしっかりしていることなど、人は面接を受けた時に当時面接の担当者が将来のビジョンを話してくださり、その姿が印象に残っています。実際に入社してからも思うのですが、本当に良い人が多いです。
輸入原料が商品となって
店頭に並ぶ達成感
印象に残っているのは、大豆・脱脂大豆関連で現地に出張に行き、初めて現地の農場や選別工程、また脱脂大豆は製造工程までの流れを見た時のことです。普段聞いていたことを実際現場で五感で感じると感動します。これまで自分が見てきた世界と大きく違うことに驚かされました。例えば北米の農場はかなり壮大で1農家数百MT(※)規模ですが、インドの農場は1農家1MT(※)ほどの収穫で規模が大きく違います。
こうした違いを最初に見た時は、こういう背景で問題が発生したのかと点と点が繋がります。また作付け〜収穫までに使われているものなども違います。仕事の醍醐味は、その出張中に良いと思ったサプライヤーや品種を顧客と成約して実際に貨物が入ってきたときです。サプライヤーと協議を繰り返し、顧客に紹介し、成約し、無事貨物が入り、その原料が使われた商品がスーパーに並んだ時は達成感があります。
(※)MT:日本で使われているメートル法に基づく単位。1メトリックトン=1トン=1000kgを指す。
国内農家も喜ぶ食品用大豆を広めていきたい
食品用大豆でいうと日本は多くを輸入に頼っている状況で、海外のインフレ、円安、少子化、日本の物流2024年問題など様々な課題に直面しています。
実際に豆腐や納豆、味噌、醤油、豆乳などの大豆製品の市場は製品によって違いますが、横ばいか下降の一途を辿っています。製造業者数も毎年減っており、あまり明るい話題がないのが実情です。また現地農家の確保も困難な時があり、現地の農家も作付けをしたがる単収(※)が高い品種を国内の顧客にも広げていきたいです。
(※)単収:農作物が広さの単位あたりでどれくらいの量を収穫できたかを指す。